おせち料理で新年を祝う意味
皆さま、新年あけましておめでとうございます。
2019年も宜しくお願いいたします。
さて、お正月と言ったら「おせち料理」ですよね。
皆さま食べられましたか?
最近は、色んなお店が独自の「おせち料理」を作って売られています。
コンビニでも売られていますので、ご自宅で作られるお家が少なくなったのでしょうか?
そもそも、「おせち料理」はどうして食べられるようになったのでしょうか?
おせち料理はどうして食べるの?
おせち料理の「せち」は、本来「節」なのです。
1年の節目、月の節目などそれぞれに「節」はあります。
1年の節目「去年の節と今年の節を分ける」と言う意味で「節分」があります。
なので、本来の新しい年の始まりは2月4日からになります。
2月4日の新しい年に、その年の「歳神様」のいる方位にお参りに行く「恵方参り」が本来の初詣です。
その新しい年の神様と一緒に祝う料理が「おせち料理」です。
しかし、日本ではグレゴリオ暦の採用により明治5年12月2日の翌日が明治6年1月1日となったため、約2か月のずれが生じてしまいます。
なので、新しい年の初まりを本来の2月4日ではなく。
暦の初めの1月1日を「お正月」と呼んでお祝いするようになりました。
正式なお重は五段?
お正月は、その年の神様「歳神様」を家に招き入れ、五穀豊穣・家内安全・子孫繁栄などの福を授けてもらうための行事です。
おせち料理は「神様のお供え料理」であり、家族の幸せを祈る縁起物として「重箱に詰める」は「福が重なる」「めでたさが重なる」と言う願いが込められています。
お重は通常、「一の重」「二の重」「三の重」「与の重」と四段のお重に詰めますが地方によっては五段目を空で準備して「神様から頂いた福を詰める」段とするそうです。
お節の具材の意味は?
一の重:祝い肴
数の子
ニシンと言う魚の子供である数の子。
「ニシン=二親」になる事から子孫繁栄を願う縁起物。
田作り
ごまめとも言われ「五万米」と書く事から五穀豊穣を願っています。
叩きごぼう
地の奥深く根が張る事から繁栄を意味しています。
黒豆
マメに働く・マメに暮らせるとの事からよく働き、元気に暮らせるように。
栗きんとん
栗は「勝ち栗」と言われる縁起物。
きんとんは「金団」と書き、黄金に輝く財宝を意味して豊かな1年を願います。
二の重:焼き物
ぶり
成長するごとに名前が変わる出世魚。
出世を願っています。
鯛
めでたいと言う語呂合わせ
エビ
腰の曲がったエビは、共に腰の曲がるまで長生きにと言う長生きを願っています。
三の重=煮物
ごぼう
根を深く張る事から、代々続く子孫繁栄を願います。
くわい
大きな芽が出る事から「めでたい」
里芋
子いもがたくさん付く事から子孫繁栄。
れんこん
穴が開いてるので、将来の見通しが良く聞くように。
八つ頭
頭となって出世するように。
与の重:和え物
紅白なます
紅白でめでたい。
祝いの水引きの意味もあります。
菊花かぶ
冬の旬である「かぶ」をおめでたい菊の花のように飾り切りしたもの。
赤く染めて紅白にする事もある。
五の重:空
神様から頂いた福を詰めます。
いかがでしたでしょうか?
何気に食べている料理にも、ちゃんと意味があるのですね。
では最後に、お正月に頂くお屠蘇。
これには、どのような意味があるのでしょうか?
お屠蘇で1年の邪気を払って長寿を願う
お屠蘇の「屠」は邪気を払うという意味。
「蘇」は魂を目覚めさせると解釈するので、邪気を祓い生気を蘇らせるという意味だそうです。
中国で始まった習慣は平安時代に日本へ伝わったそうです。
嵯峨天皇の頃にお正月の宮廷行事として始められ、江戸時代には庶民に広まったそうです。
お屠蘇は、お節やお雑煮を頂く前に飲みます。
また、「若者の生気を年長者に渡す」という意味で、年少者から年長者へと盃を回すそうです。
飲むときは、日が昇る東に向いて飲むと良いとされています
おわりに
昔から続くお正月の風習。
作るのが大変だったり、食べないからと簡素化が進んでいますが。
お正月くらい、ゆっくり本来のお正月気分を味わうのも良いですね。
どうぞ、本年が皆様にとって幸多き1年となりますように。
宜しくお願いいたします。